不動産会社で働いていた頃、
「競売で家を取られてしまったので、買い戻したい」
と相談に来た方がいました。
話を聞くと、住宅ローンの支払いが難しくなり、最終的に競売になってしまったとのことでした。
そして競売で落とされた家を、もう一度自分のものにしたい、と。
でも現実は、とても厳しいものでした。
競売後に家を買い戻すのは、ほぼ不可能
競売で家を失ったあと、元の持ち主がその家を買い戻すのは、ほぼ不可能に近いです。
それは感情の問題ではなく、制度の問題です。
競売になると
- 住宅ローンを滞納した記録が残る
- 信用情報が大きく傷つく
- 新たな住宅ローンが組めなくなる
つまり、家を買うには現金一括が必要になります。
多くの人にとって、これは現実的ではありません。
実際にあった相談内容
その方は
「不動産会社が競売で落としてくれれば、自分が後で買えるのではないか」
と考えていました。
気持ちは分かります。
長く住んだ家には、思い出もあり、簡単に手放せるものではありません。
でも、不動産会社が購入した物件を、
ローンも組めない元の持ち主に再販売することは、実務上ほぼ成り立ちません。
結果として、その家は第三者に売却され、
その方が家を取り戻すことはできませんでした。
本当に大事なのは「競売になる前」
この経験を通して強く感じたのは、
競売になる前なら、選択肢はあったということです。
たとえば
- 金融機関に早めに相談し、返済条件を見直す
- 任意売却という形で、競売を避ける
- 弁護士や司法書士に相談し、法的整理を検討する
「払えなくなってから」ではなく、
「払えなくなりそうな時点」で動くことが、とても重要です。
家計管理は「最悪を避けるための備え」
家計管理というと
「節約」や「貯金」「投資」のイメージが強いかもしれません。
でも私は、
家計管理は、最悪の事態を避けるための備えだと思っています。
- 固定費を把握しておく
- 生活防衛費を意識する
- 苦しくなったら、早めに相談する
これだけで、選べる未来は大きく変わります。
まとめ
住宅ローンが払えなくなることは、
誰にでも起こり得ることです。
でも
競売になる前に動けるかどうかで、
その後の人生は大きく変わります。
もし今、
「少し苦しいかも」
と感じているなら、
できるだけ早く、誰かに相談してほしいと思います。


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